狼伝説と七ツ石神社

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今年も箱根駅伝の応援と新宿七福神めぐりをしてまいりました。
青山学院が断トツでしたね!
トップランナーが日本橋交差点に差しかかると、
待ちかねていたフレッシュグリーンの昇り旗(他校よりも多かった)と小旗が一斉に振られ、
その走りと声援で今年もまた涙腺がウルウル状態に!
最終ランナーが通り過ぎる時まで、沿道ではトップランナーと同じくらい
大きな拍手と大声援で迎える光景は、来年も見たいという気にさせます。

 

 

4日のBS番組で、日本百名山の一つ雲取山を登る「グレートトラバース3.奥秩父を行く」
を見ました。鴨沢口からの登山ルートの途中には七ツ石山が有り、
ひょっとして再建された「七ツ石神社」が映るのではないかと期待しながら見ていました。

埼玉の三峰神社と同じ狼信仰の痕跡を残す神社。老朽化が進み、荒れている社殿
を再建した設計者がK氏だったからです。
伊豆高原の建築現場への行き帰りの車内で、旧神殿の木材をできるだけ再利用して設計したこと。
造ったのは身延地方の腕の良い下山大工集団の流れを汲む宮大工に頼んだこと。
当然猪目の加工も。社殿の設置にはヘリコプターを使用したことなどの話をしてくれました。

 


【 霧の中の社 K氏撮影】

 

神社のある山梨県丹波山村は人口600未満の関東で一番小さな村。
村では平将門伝承と狼信仰の民俗的財産を活かし、地域おこしにつなげたいということで
「七ツ石神社の再建プロジェクト」を企画したそうです。
しかし行政には政教分離という原則があるため、社殿を建てる予算は付けられません。
予算を付けるにはどういった手順を踏んだのかも話してくれました。

敗走し落ちゆく将門公の影武者が、七つの大岩に化したという伝承が残り、
狼が狛犬として守っているのが七ツ石神社。優しい顔立ちの「阿形と吽形」の狛犬は
丁寧に修復され、今度は社の中に鎮座しています。元々あった釣鐘には何故か九曜紋。
北斗七星に縁がある紋です。流れ星が七ツ石山に落ちた下には砂金があるとか、
この山域の狼のことや伝承など、興味が尽きません。
神の使者の眷属(けんぞく)として日本中に狼信仰があることを知りました。

 

 

農作物を荒らす鹿や野ウサギを捕食して、自然界のバランスを保ってくれていた狼!
狼を絶滅させていなければ、こんなにも深刻な鹿被害も拡がらなかったはず。
この丹波山村では「鹿カレー・鹿ソバ・鹿バーガー・鹿チョリソー」等のジビエが食べられます。

K氏が再建の記念品として頂いた白と黒の狼の手拭いは、
丹波山村から依頼された玉川麻衣さんのペン画。これがまた素敵なんです。
ノベルティグッズとなった狼手拭いは好評で、何と品切れ!後日送ってもらいました。

 

 

体力があるうちに雲取山まで行かずとも、せめて七ツ石神社までは登ってお社に参拝し、
釣鐘を鳴らし、狼の狛犬に会いたいと思っています。

 

 

三枝

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