なごりの夏

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今度の新築現場は10月5日の棟上げに向かって
基礎工事と配管工事が着々と進行中です。
リビングダイニングに架かる6本の松梁は、
注文よりも太い材が搬入されたと報告がありました。
15日は材料検査、それから刻み加工に入ります。
力強く豪快に又センス良く架けたいと思っています。

現場周辺の新興住宅地にはハウスメーカーの
同じようなパターンの家が建ち並んでいます。
「家のかたち」は即「文化のかたち」「志のかたち」
ではないかと!
車窓を流れる家並みを見ては「これで良いのかよ!」
と心の中で叫んでおります。
色も形もつくり方も日本全国混乱があるばかり!

文化としての家づくりは街並みづくりでもあるし、
地域づくりでもあると思っています。
杉坂建築事務所では在来工法にこだわり、
和と洋のバランスのとれた
“ 現代の民家 ”木と漆喰の家を造りつづけています。

お施主様のご出身は徳島県。
徳島といえば阿波踊り! 高円寺阿波踊りの最終日に
今年も行って来ました。
踊り手は1万人を超え、観客は2日間で88万人。

商店街では、お目当ての“連”の鳴り物の後に、
くっ付いて歩きます。大きな鉦(かね)をリズミカルに
叩くと大太鼓や笛.三味線.締太鼓がそれに応えます。
鳴り物の響きに合わせるように自然と身体が弾んでいます。

特に「東京 天水連」の鳴り物には痺れます。
大太鼓の数も気合の入れかたも違いますから!
腹の底に響き渡る大太鼓の凄まじい打ち方に痺れます。

終了間際になると“連”の中に観客がなだれ込み大いに
盛り上がり、例年ならば鉦のジャジャンで夏が終わった
と感じるのですが、今年は違います。

ラストエンペラーの弟、愛新覚羅溥傑と浩さんが、
北京の自宅の庭で大切に育てていたアサガオの
貴重な種を、縁あってある方から分けて頂きました。

種に傷を付け蒔いたのが7月11日と遅かったので
初花は8月27日。
このアサガオの特徴は、とても美しい赤紫の花びらに
真っ白な縁どりがあり気品があって見飽きません。

公園ではコスモスが揺れ、赤や白の彼岸花も咲き始め、
太陽の光や吹いてくる風は既に初秋の気配ですが、
このアサガオにはまだ沢山の蕾がついています。
後一週間は楽しめそうです!

種を分けて頂いた方からの添え書きに「播種してから」
とか「咲くことを祈念してます」とか書かれてありました。
やはりそのようなお方だったのですね。

三枝

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