新世代対応の機能性能改善リフォーム 《古民家改修事例④》

施工データ

所在地:
神奈川県横浜市
構造・階数:
木造平屋(築 170 年)
面積:
96.06 m²(29.0 坪)

【事例写真】

【ビフォアフター】

こだわりポイント

一部分改修されてはいたものの縁側部分は障子と木製雨戸のみ、流し台はあるが洗面・浴室は無しというこの古民家。今の住まいでは考えられないほどスカスカかつ機能不足の建物で、季節に 伴う温度変化がそのまま現れる状態でした。もともと祖父母が暮らした建物でしたが、このたび若いお孫さんご家族が引き継ぐことを切望されてのリフォームです。
ここでは機能・性能が著しく不足していた住環境を、 ご予算の中で可能な限り改善させることが命題でした。
ポイントは、使い勝手やメンテナンス性が重視される設備機器以外には張り物や新建材を用いない様にしたこと。
この民家がもともと持つ無垢な風合いを壊さない様心掛けました。

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《古民家改修事例⑧》
施主様によると、築90年は経っているという民家です。 40年ほど前に2階を増築するなどの改修工事が行われているとの話も。 この改修工事では、最も古い1階部分を主体として計画する事としました。 続き間の和室(座敷)を洋風のリビングダイニングへ、収納やお手伝いさんの部屋だったと思われる連続した畳の小間は壁を取り払って台所に変更。 そしてそれらを一体的に繋げる事で、空間を広々且つすっきり使える様にしました。 なお旧座敷の床脇には円窓床をモチーフとした設えがあり、施主様よりその丸くくり貫いた意匠を残したいとの要望がありました。 そこで位置を少し移して再計画。リビングに設けたペレットストーブの脇にあるのがそれです。 円窓床とは異なりますが、今度はステンドグラスを嵌め込んだ明かり窓として引き継ぎました。 またこの住まいの創建は昭和初期にあたりますが、時代背景的に洋風の応接間を設けた住宅が割と流行りました。腰下は板張り、上部は天井まで漆喰で塗上げた応接間を多く目にします。そんな部屋がこの住まいにもあり、この趣深い擬洋風の空間はそのままの面影を残す様に、大工と左官職人に整えてもらいました。 このほか、内玄関的に造り替えた収納、裏動線的に再構成したユーティリティスペースなど、今後の生活をより機能的にする工夫も凝らしました。 縁側や廊下など、一部そのままにして手を付けていない部分もあります。 全てに手を入れようとすると大変な工事となりますので、そうしたメリハリを持って臨むことも大切です。 この住宅、もともと殆どの部屋が和室で座敷以外も天井高が2.8mと高いのが特徴でした。 各所に味のある障子やランマが設えてあり、そうした和の部材はほぼ再利用しながら、アンティークな雰囲気漂うデザインに出来たと思います。

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